津久見市の高浜海岸で先日、3頭の保護ウミガメの放流が行われました。
この3頭は、昨年9月に高浜海岸でふ化したアカウミガメのうち、砂から這い上がれなかったり、元気がなかったりした子たちで、佐伯市のはざこネイチャーセンターで保護し、飼育を続けていました
当初は5cmほどの大きさでしたが、1年で3倍以上に成長。いちばん大きい子ガメは、甲羅の長さが17.8cmに育ちました。このサイズになると天敵がぐっと減り、生存率が高まるのだそうです。
小アジを2尾ずつ平らげ、お腹いっぱいになった後、車でふるさとの津久見市・高浜海岸まで運ばれました。砂浜には地元の方をはじめ、海水浴の家族連れが集まり、放流する子ガメの到着を待っていました。
箱におさまったアカウミガメは、互いに今日でお別れです。それぞれが単独で生きていかなくてはいけません。そんなこととはつゆ知らず、目を閉じ寄り添って昼寝をする様が、なんとも愛らしく優しい気持ちにさせてくれるのでした。
はざこネイチャーセンターの内田理事長は、「ウミガメには強い甲羅があるから自分から攻撃することがない、だから平和的な空気を醸し出してくれるのでしょう」と話してくれました。
海に夕日が映るころ、子ガメたちは浜に降ろされ、自分の力で海に向かって進んでいきました。波しぶきがかぶると目が覚めたように一瞬動きを止め、首を上げ、次の波の引きの力に任せて、海の中へ漕ぎだしました。ヒレの動きがみるみる早くなり、まさに水を得た、という表現がぴったりでした。3頭の子ガメにはそれぞれIDタグが埋め込まれています。これから黒潮に乗り、アメリカ西海岸へ。無事に成長出来れば20~30年後に高浜海岸に戻ってきます。その時を想像しながら、子ガメたちの無事を祈るのでした。
イベント名 | 津久見市高浜海岸保護ウミガメ放流 |
日程 | 8月15日(土) |
場所 | 津久見市高浜海岸 |
主催 | NPO法人おおいた環境保全フォーラム |
協力 | 津久見市区長会四浦6区 |