本来であればシーズンインに向けて、全国各地の大会で腕試しをするはずでしたが、ウイルス禍が落ち着くまで“ホーム”の住吉浜リゾートパークで調整が続く穴見賢太(国東高校1年)さん。ウインドサーフィンのプロ資格を持つ父・和彦さんとトッププロとして世界を転戦する兄・知典さんと練習を重ねています。
賢太さんがウインドサーフィンをはじめたきっかけは、幼い頃から遊び場だった住吉浜リゾートパークで、父と兄が練習する姿を見て育ったからです。小学校に入学する頃にはセイルの張ったボードに乗って海を滑っていたそうです。ウインドサーフィンの魅力は「スピード感」と語る賢太さんの夢は、父や兄と同じプロになることです。
本格的に競技をはじめた小学3年生の頃には、全国トップクラスの実力を備えており出場した小学生、中学生の全国選手権で日本一になりました。昨年は17歳以下の日本代表として世界選手権に出場し、年齢制限なしの全日本アマチュア選手権で準優勝するなど、輝かしい実績を誇ります。
練習場は住吉浜リゾートパーク。大分県国東半島の南側にあり、年間通して南西を除く全ての方向から風が吹き抜け、九州屈指のウインドサーフィンのメッカです。「全国各地の大会に出て、いろんなビーチを見てきたけど、ここは最高の環境だと思う」と賢太さん。今はコロナウイルスの感染拡大でプロツアーが休止し、帰郷した兄と練習する毎日。日本の第一線で世界と戦う兄のライディングを見て、風の揚力と波の斜面を下り、効率よく加速する技術を盗もうと必死です。「一緒に練習できることがありがたい」と貴重な時間を過ごしています。
現時点では兄の知典さんとはスピードもテクニックも大きな差がありますが、賢太さんにとって追いつき、追い越さなければいけない相手です。「パリ・オリンピックではライバルとして戦いたい」と闘志を燃やしています。父の和彦さんは「知典が高校1年のときと比べると、中学ですでに世界選手権を経験している。その実力、経験は知典も認めている。お互いが刺激し合える存在になってほしい」と期待を寄せています。
イベント名 | ウインドサーフィン 穴見賢太選手 |