大分県竹田市。
海から遠いこの場所で、江戸時代から食べられているのが 「頭料理」。
貴重な魚を余すことなく食べようという想いから生まれた、竹田市ならではの魚料理です。
小さい魚は、海から運んでくる間に傷みやすいということで、頭料理に使われる魚は
「ニベ」や「アラ」などの大型魚。それを、茹でるだけという、調理はいたってシンプルなもの。
ですが、魚の部位分けをしたり、部位によってゆで加減を変えたりと、調理には巧みな技術が必要です。
江戸時代や、明治の時代には来客のあるハレの日や、正月の料理など、特別な料理として食べられていた。
そう話すのは、頭料理を後世に残すべく活動をおこなう、竹田市歴史文化館・由学館の佐藤館長です。
竹田市の老舗料理店、「友修(ともしゅう)」。現在も、頭料理を提供するお店の一つです。
店主であるお父さんと一緒に、お店で頭料理を作っている友永創介さんも、頭料理をもっと知って
もらいたいと思っています。
意外と生臭くないので、お客さんからは、シンプルに「おいしい」っていう言葉をいただけます。
結構、皆さん美味しく召し上がっていただけるのが嬉しい。
凄く貴重な料理なので、知っていただいた方にはぜひ食べてもらいたい。
と、友永さんは願っています。
2022年春。世代を超えて受け継がれ、愛されてきた食文化をたたえる、
文化庁の「100年フード」に、頭料理が認定されました。
竹田市歴史文化館でも、頭料理を紹介するような展示や企画をしていきたい。
また、料理店とも連携しながらイベント等も実施できれば。
佐藤館長は、この認定を期に、先人の知恵が生んだ地元の郷土料理「頭料理」を
ますます広めていきたいと、力を込めています。
イベント名 | わがまちの海のごちそう自慢 |