蒸し暑い毎日です。大分の梅雨入りもそろそろでしょうか?
大分県には杵築市の守江湾と宇佐市と中津市の沖にひろがる豊前海干潟の二つの海域にカブトガニがすんでいます。絶滅危惧種に指定されているカブトガニは、干潟や産卵地の開発などにより各地で姿を消しつつある生物ですが、大分県にはまだまだ多くのカブトガニがすんでいて、とても注目されています。
水辺に遊ぶ会では、中津干潟のカブトガニについていろいろな調査を行っていますが、今回は大人のカブトガニの標識調査について紹介します。
大人のカブトガニは「成体」と呼ばれ、いつもは干潟の先の海が深くなったところにすんでいますが、今の時期、産卵のために干潟に移動を始めます。水族館などで見るカブトガニはゆっくりとした動きですが、海の中をすいすいと泳ぐことができます。そして、産卵する砂浜目指して泳いでいるカブトガニは、時々漁師さんの魚を捕る網に引っかかってしまうことがあります。この漁網にかかってしまったカブトガニを漁師さんからもらって、頭に番号を付け、身体の大きさと重さを測ってから、もう一度海に帰しています。
海に放されたカブトガニの中には、また同じ場所で漁師さんの網に引っかかるものもいますし、何キロか離れた海で見つかるものもいます。このようにして、カブトガニが海の中でどのように移動しているかを調べているのです。
カブトガニはカニという名前がついていますが、実はサソリやクモの仲間に近いのです。ひっくり返してみると、脚がたくさんついているのが見えますが、なんとなくクモに似ていませんか?
カブトガニがいつまでものんびりとくらせるように、大分の海の環境がずっとよい状態だといいですね。
NPO法人 水辺に遊ぶ会 足利由紀子
イベント名 | カブトガニ標識調査 |