キアシシギ
朝夕に海からやってくる風が、日ましに涼しくなってきました。9月に入ると、干潟に渡り鳥の姿がぽつりぽつりと見られるようになります。水辺に遊ぶ会や各地から協力して下さるバードウォッチャーの皆さんで構成する「中津干潟シギ・チドリ類調査グループ」では、春・秋・冬に中津干潟の渡り鳥の調査を行っています。今、秋の調査を行っているところです。シギやチドリの仲間は、北半球の繁殖地で夏をすごし、冬になると南半球ですがすため、春と秋に地球半周の長い旅を行います。この長い渡りの途中で、エサをとったり、羽を休めるために日本の干潟に立ち寄るのです。これから秋の終わりまで、シギやチドリの数千の大群が干潟の上を群舞する姿を楽しむことができます。
ひがたらぼの前の干潟には、大型のダイシャクシギがやってきています。干潟を歩き回って、下に曲がった長いくちばしを泥の中につっこんで、カニやゴカイをつまみ出して食べている様子を見ることができます。
ピューイーという声で鳴くキアシシギも、夏の終わりから秋にかけてたくさんやってきます。河口や干潟の泥の上を、すばやく動き回ってエサを探している姿を見ることができます。
みなさんにおなじみの野鳥であるツバメたちは、そろそろ日本から旅立つ季節です。この夏、あちこちで巣立ったヒナたちもすっかり大人の姿になりました。この巣立った若鳥と子育てを終えた親鳥たちは、昼間は小さな群れでエサを探して飛び回っていますが、夕方になると河原や海岸のヨシ原に集まって夜を過ごします。これを「ツバメの集団ねぐら」と呼び、夕方、次々に集まってくる様子を「ねぐら入り」と言います。中津の海岸でも、空がピンクに染まる頃、1万羽を超えるツバメたちのねぐら入りを見ることができます。
水辺に遊ぶ会では海だけでなく川の観察会も行っています。山と川と海はつながっているので、海を守るためには山も川も豊かでないといけないと考えています。海辺にある今津小学校4年生の皆さんと、川の生きもの観察を行いました。大雨の後で水がにごっていたため、大きな魚は捕まえられませんでしたが、いろいろな生物を観察することができました。
NPO法人 水辺に遊ぶ会 足利由紀子
イベント名 | 中津干潟の渡り鳥の調査・川の観察会 |